「特許」というと複雑な構造や、高度な技術を利用した大発明でないと認められないと思っておられるかもしれません。
しかし、決してそうではありません。
ここに簡単な構成や、それほど高度でもない技術を利用したアイデアでも現実に審査段階ですんなり特許された事例を2つ紹介します。
[事例1]
下の図に示すようなプレートを地下鉄の車両の扉付近で見かけたことがないでしょうか。視覚障害者や外国人のための乗車位置表示板です。
領域aが現在乗車「車両」位置を示す凸、領域bが現在乗車「扉」位置を示す凸、領域cが点字による「車両番号と扉番号」です。
領域a及びbの存在により、後発的に視覚障害となって点字が読めない人や日本語の読めない外国人でも現在乗車している車両位置と車両内の扉位置を瞬時に知ることができます。
[事例2]
次の図において、1は、特許出願時からホームセンターなどで普通に販売されていたシートを示しています。
シート1は、表面が撥水加工された紙2と、紙2の裏面に貼り付けられたスポンジ3とからなります。スポンジ3の表面(紙2と反対側の面)に霧を吹き付けて冷凍庫の内壁に5秒ほど押し当てます。押し当てている間に氷結した霧を介してシート1が冷凍庫の内壁に固定されます。
これにより、冷凍庫の霜付きが防止されます。
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