中小企業における特許取得の目的と効果

特許権は、排他権、つまり他人による特許発明の模倣を阻止するための権利です。換言すれば、元々同業他社の関心を引かないような発明は、特許を取得しても直接的にはその権利を有効に活用できません。

しかし、中小企業の場合、特許を取得することにより、特許法で規定されていない様々な効用があります。

  • 第一に、特許権を取得しているのであるから、その製品はその会社独自のものであることを顧客に印象付けることができます。
  • 第二に、特許を取得するくらいだから、その会社の技術レベルは高いという評価を受けることができます。この評価は特許製品に対するものに限りません。「あの会社なら、何とかやってくれるのではないか。」という期待を取引先に生じさせ、売り上げ増につながります。
  • 第三に、全くの新商品であったり、その時代のトレンドに適合した製品(例えば近年であれば、原子力代替エネルギー関連)であれば、新聞や雑誌の取材を受けることがあり、広告料を負担することなく、会社の宣伝をすることができます。
  • 第四に、営業担当者が自社に誇りをもって営業することができ、営業モチベーションが上がります。

以上のようなわけですので、地元の中小企業が特許を取得し、成長していかれることを祈ります。

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